研究課題
若手研究
骨は、体躯を支える構造材料であり、その構成成分であるコラーゲン線維とアパタイト結晶の複合化微細構造によって力学的機能を発揮するものの、骨微細構造の形成・変化機序のほとんどは未知である。本研究では、生体必須金属元素である銅が骨微細構造をはじめとする骨材質特性に及ぼす影響を定量的に明らかにし、銅が微細構造制御を介して骨の力学的機能制御に寄与していることを示唆した。
生体材料学
本研究成果は、骨強度決定を担う骨微細構造の制御因子として、銅の関与を初めて示唆するものであり、骨健全化における生体必須元素の重要性を材料工学の観点より明らかにした。得られた知見は、骨組織の構造材料としての機能発現機序の一端を明らかにするものであり、骨脆弱性を呈する骨疾患に対する治療法や再生法の提案につながる可能性をもつ。