本研究ではセミクラスレートハイドレート(SCH)スラリーへのガス吸収機構の解明と,再生プロセスを含めた3塔式連続ガス分離システムにおいて凝集性スラリーを管内閉塞することなく流動させるシステムの構築を目的とした。 CO2は一時的に温度を低下させたり,吸収時に形成されるSCH量を増大させたりすることで,スラリー全体が凝集したとしても吸収量が理論値に近づいたことから,SCH形成時に主に吸収されることを明らかにした。一方,N2はSCH形成後も継続して吸収され,理論値相当の吸収量になった。SCHスラリーは連続的に流動させ,短時間で回収することで高固形分率でも凝集しないことが示唆された。
|