プライバシー保護や冷暖房設備の省エネ化を可能とするスマートガラスの構築に向け、窓用の調光デバイスの利便性・汎用性を向上するため、光制御機能や寿命、構造変形度における高機能化が求められる。本研究では、光学異方性を有する液晶材料と構造修復性を持つ物理ゲル材料による調光機能を検討し、液晶ゲルのヘテロ接合化には、温度制御によるゲル構造の制御および極薄の中間層挿入が重要な因子となることを明らかにした。さらに、ゲル材料の伸縮性を活かすため、伸縮性基板で素子化した液晶セル構造を支持基板上から剥離する方法で作製することに成功した。以上の成果から、柔軟な調光素子に向けた液晶ゲルヘテロ接合形成の設計指針を得た。
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