研究課題
若手研究
電子ビームと疑似プラズモンの相互作用を利用した大強度テラヘルツ波源である表面波発振器の研究を行った。サブテラヘルツ帯にあたる周波数100GHzで数値計算プログラムによる解析を行った。解析結果をもとに径が20mmのコルゲート導波管と電子ビーム源を製作した。製作したコルゲート導波管を使用した100GHz帯表面波発振器の動作実験を行い、2キロワットのサブテラヘルツ波の放射が得られた。また最大エネルギー変換効率8%を達成した。
プラズマ理工学
テラヘルツ波は通信技術や医療など様々な分野に応用できる電磁波であるが、その光源の開発は途上である。大強度のテラヘルツ波光源の一種である表面波発振器は常温で動作でき、また比較的弱い磁場で作動するため装置構成を小さくできるという利点がある。しかし動作効率が他のテラヘルツ波源と比べて小さいという欠点があった。本研究では、サブテラヘルツ周波数にあたる100GHz帯で表面波発振器の効率を大きく改善した。この成果により大強度で小型かつ常温動作できるテラヘルツ波源の実現に近づいた。