ナノスケールの薄膜や粒子、さらにこれらが周期配列された構造物の強レーザーパルス下において生じる摂動論的・非摂動論的な非線形光学効果を第一原理的な電子ダイナミクス計算により予測するための手法開発を本研究課題では実施した。時間依存密度汎関数理論による電子ダイナミクス計算と1~3次元の時間領域有限差分法による電磁界解析を結合させたマルチスケール計算手法にもとづくシミュレータ実装し、高速化・大規模化のため半導体ブロッホ方程式を電子系にもちいる手法開発を行った。さらに上記手法の応用として、半導体(シリコン)ナノ構造や2次元物質ナノ薄膜による高調波発生や可飽和吸収などの非線形効果を解析した。
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