研究課題
若手研究
硫酸塩を母体とするラジオフォトルミネッセンス材料の開発を行った。なかでも、CaSO4を母体とする材料において顕著な特性を示し、放射線量に対する良好な感度が認められた。さらに、従来材料とは異なり、放射線照射直後から応答値が安定しており、熱を加えることで消去可能である事が認められた。さらに、熱処理による消去後においても、消去前と同様にラジオフォトルミネッセンスが発現する事が認められ、繰り返し再利用が可能である事が明らかとなった。
放射線計測
ラジオフォトルミネッセンスは現在個人被ばく線量計における放射線の検出ならびに線量の記録素子として用いられている。従来のラジオフォトルミネッセンス材料の種類は極めて少なく、この事が現象理解や材料設計指針の構築、新規応用展開の妨げとなっている。本研究では新たなラジオフォトルミネッセンス材料の開発に成功した。なかでも、放射線照射直後から応答値が安定である特性から、ラジオフォトルミネッセンス材料を用いたリアルタイム線量計測への応用展開が期待される。