研究課題
若手研究
短寿命活性種の高速合成を達成するための新規フロー電解装置の開発を行い、さらにこれを用いた新規化学反応の開発を行った。フロー電解装置の開発においては、装置における電極材料や形状、流路の設計を行い、試作品を作成して、高速電解酸化をフロー系で実施可能な新規フロー電解装置を確立した。さらに本フロー電解装置を用い、各種炭素カチオンの発生と反応、とくに極めて不安定であるグリコシルカチオンの発生と反応を達成した。
有機電解合成
本研究では、近年世界的に注目を集めている電解合成において、従来技術では不可能な「高速な合成」を可能にするデバイスの開発とそのデバイスを用いた合成反応の開発を行った。電解反応は電極表面で進行するため、通常のデバイスでの反応は時間を要する。しかし不安定な中間体を生じる電解合成では、反応中に徐々に中間体が分解してしまう。本研究で開発したフロー電解装置では、数秒単位のごく短い時間で速やかに電解反応が可能であり、これを活用することで、極めて不安定な化学種の発生とその合成利用が可能である。