研究課題/領域番号 |
20K15293
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 電気通信大学 (2021-2022) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
吉田 健文 電気通信大学, 燃料電池・水素イノベーション研究センター, 特任准教授 (40866472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 錯体化学 / 分子磁石 / 相互作用 / 白金 / ガドリニウム |
研究成果の概要 |
Ln-Ptヘテロ金属錯体のLn-Ptイオン間のドナーアクセプター相互作用の物性への影響を調査し、磁性材料開発に向けた重要な知見を得ることを目的に研究を行った(Ln:ランタノイド、Pt:白金)。Ln-Pt相互作用により、磁性などの物性が発現することを明らかにした。RIXS測定により、従来の相互作用の評価方法では、金属間相互作用が過小評価されている可能性が示唆された。この結果から従来の評価方法がどの金属間距離でも絶対値として過小評価なのか、ある一定距離以上で閾値があるかについても、調査する必要性があると考えられる。今後は、実験系と理論系のギャップを埋め一般化していくべく、系統的な調査が必要となる。
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自由記述の分野 |
錯体化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Ln-Pt相互作用により、磁性などの物性が発現することを明らかにしたが、そこからさらに従来の相互作用の評価方法(金属間距離やDFT計算)では、金属間相互作用が過小評価されている可能性が示唆された。これは従来考慮されていなかった相互作用の分子設計への組み込みを可能にする道を開くとともに、科学者が正しく相互作用を評価する方法を新たに確立する必要を提起するものである。今後、系統的な調査が進むことにより、高度情報社会を支える分子磁石記憶素子の開発などが進むと考えられる。
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