研究対象としたイオン液体-電気二重層-有機電界効果トランジスタ(IL-EDL-OFET)は、従来のトランジスタの1%以下の電圧で動作する、省電力型デバイスである。このトランジスタの劇的な低電圧駆動は、有機半導体/イオン液体界面に形成される電気二重層によりキャリアが効率的に注入されることに由来する。本研究で開発した電気化学環境下で測定可能な減衰全反射型紫外分光装置(EC-ATR-UV装置)では、この界面部分を測定することが可能であり、実際にトランジスタ動作中の界面スペクトルの測定に成功した。また、測定したスペクトルとデバイス特性の間に相関がみられた。本手法は、様々なデバイスに応用可能である。
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