本研究では、酸化チタン(TiO2)に代わる金属酸化物半導体光触媒として、酸化ジルコニウム(ZrO2)に着目した。ゾル-ゲル法に透析操作を導入した合成法により、Ptイオンをドープした新規な可視光応答型ZrO2を合成できた。さらに、Ptイオンの複数の原子価状態も発現させることができ、わずかながらも、水溶液中の4-クロロフェノールを分解できたことから、申請者が独自に開発した可視光応答型光触媒の新規な高活性化手法の適用の可能性を広げることができた。今後、この新規手法を確立することで、太陽光の有効的な利用も可能となり、持続可能な開発にも繋がるため、学術的意義だけでなく、社会的意義も大きい。
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