骨粗鬆症患者数は約1,300万人おり、その80%が女性である。女性は閉経期後に発症することが多く、さらにNASH、肥満などの疾病に伴って発症することも多い。発症時に脂質代謝系の変動を、引き起こすことが報告されている。高齢者では簡単に骨折を起こし、寝たきりになりQOLを低下させる。骨形成は骨芽細胞と破骨細胞のバランスが重要であるが、破骨細胞分化を促す要因は現在までに解明されていない。本研究ではPAがAPN受容体AdipoR1の発現を阻害し、APNの破骨細胞分化の抑制作用を減弱することを見出した。このことは摂取する脂質の質的検討が骨粗鬆症の治療に学術的にも社会的にも重要でああることを示した。
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