本研究ではシンク活性に関わる新規QTL(qGFR10)の候補領域約2Mb持つ水稲多種品種「モミロマン」のNILを作出し、このNILとモミロマンの大規模栽培試験を行い、収量と登熟関連形質を調査した。しかし、NILでは茎部NSCの転流量が多い傾向があったものの、収量や登熟歩合に明確な差は見られなかった。またNILは出穂が6日ほど早まったおり、このことが収量に影響した可能性も考えられた。 研究期間終了後シンク活性を高めるQTLと出穂を早めるQTLが分離できるか検証し、qGFR10が登熟関連形質に与える影響をより詳細に検討していく予定である。
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