ブドウ‘デラウェア’の日没前昇温(BEOD加温)では、まだ日射のある日没前の時間帯からハウス内温度を高めるため、光合成速度が再び高まり、その結果光合成同化産物が増えることが明らかになった。また、日没後昇温(EOD加温)の葉色値向上効果については、15Nトレーサー法により裏付けることができた。さらに日没前昇温(BEOD加温)では、クイックドロップ時に葉柄において転流糖の一つであるグルコース濃度が高まっていると考えられる。このことを明らかにするための基礎的データを得る目的で、高速液体クロマトグラフィ(常法)と葉柄抽出液診断法との間でグルコース濃度の関係を調査したところ、両者に高い相関を認めた。
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