科・属・種、組織構造、産地等が異なる約80個体の木材標本について抽出処理前後の熱軟化特性を測定し、学術的に資料性の高いデータを詳細にそろえることができた。また、これまで根拠の乏しかった熱軟化温度とリグニン構造の関係について、リグニンのシリンギル核比を用いて検証を行い、両者の関係性を示す結果を新たに得ることができた。さらに、リグニンとヘミセルロースの除去が変形特性へ及ぼす影響についても明らかにできた。以上の結果は、木材の加工性を効率的かつ高度に制御するための基礎として技術に応用できるものであり、社会的意義がある。
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