ウシの人工授精受胎率の低下が問題となる中、通常の精液検査では発見できない受胎性の低い凍結精液の存在が知られてきており、精液の受胎性を評価する新たな評価技術の開発が求められている。本研究では、精液中に存在する高走流性精子を対象にした精液評価を実施し、個々の精子の運動計測値の解析による新たな運動性評価手法を開発した。これにより、従来の運動計測値では表現できなかった運動の特徴の数値化が可能となった。今後、精液の受胎性や品質に関わる運動の特徴を解明することで、凍結精液の評価技術の改良に繋がることが期待される。
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