血液等の体細胞は約1,000個以上存在するため、細胞増殖培養やゲノムDNAの増幅を必要とすることなくSNP解析が可能であるが、胚の総細胞数は約100個と少数であるだけでなく、一部をSNP解析用に採取し、残りを移植して子牛まで発育可能な状態へと両立させる技術の開発には困難を伴う。このことから胚を用いたSNP解析法を開発することは学術的意義が高いと考えられる。子牛の段階において胚生産し、それらの胚を利用したゲノミック評価の実現できれば、飼養頭数の減少が進む国内の現状および現行の後代検定手法による種雄牛選抜を超早期化し、育種改良の大幅な加速化に貢献できることとなり社会的意義が高いと考えられる。
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