本研究は犬および人を含めた患者の生命を脅かす可能性がある肺高血圧症という難治性疾患をターゲットにしたものである。またその中で、心筋ストレインという心エコー図検査による非侵襲的な評価方法を確立することを目的にした。研究成果として、モデル動物を用いた詳細な病態評価を行い、肺高血圧症の進行過程や重症度評価に心筋ストレインが有用であることを実証した。また従来の指標に比べて、より有用と思われる新規の心エコー指標を確立し、その成果を公表した。さらに、猫の心疾患においても、肺高血圧症や心筋ストレインと病態悪化との関連性を検証し、重症度評価、心不全発症予測因子として心筋ストレインの有用性を報告した。
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