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2023 年度 研究成果報告書

腎疾患の犬と猫において腎臓の脂質代謝異常が尿中脂質プロファイルに与える影響

研究課題

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研究課題/領域番号 20K15679
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

高島 諭  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (70734664)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード尿中不飽和脂肪酸 / SREBP1 / 慢性腎臓病 / 猫 / 犬
研究成果の概要

慢性腎臓病(CKD)と非罹患の猫の腎臓を材料に含有する脂肪酸を網羅的に解析し、さらに脂肪酸代謝に関わる転写因子の発現を評価した。CKD症例の腎臓において一部の脂肪酸種の含有と不飽和脂肪酸合成の促進に関わるSREBP1の発現が多い傾向を認めた。この結果からCKDの猫の腎臓における脂肪酸の蓄積と不飽和化を予想した。次にCKDと非CKDの猫と犬において尿中の脂肪酸を網羅的に解析した。猫ではCKD症例の尿にC16:1、C18:1、C18:2といった不飽和脂肪酸を多く含有したが、犬でも同様の傾向を認めた。以上から、CKDなどの腎疾患の猫や犬では尿への一部の不飽和脂肪酸の排泄が増加する可能性が考えられた。

自由記述の分野

獣医内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

CKDに罹患した猫では一部の脂肪酸種が腎尿細管領域に蓄積し、それらに由来する不飽和脂肪酸の尿への排泄が増加すると考えられ、犬でも腎疾患の病態によっては同様の傾向を示すと考えられた。SREBP1は組織における脂肪酸の合成を促進するとともに、飽和脂肪酸を組織傷害性のない不飽和脂肪酸に変化させる組織の保護機能を有している。そのため腎疾患により腎臓組織が傷害されると尿への不飽和脂肪酸の排泄が増加する可能性が考えられた。尿中における一部の中鎖不飽和脂肪酸については、CKDをはじめとする腎疾患の臨床マーカーとしての利用が期待できる。

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公開日: 2025-01-30  

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