研究課題
若手研究
本研究はクマムシ類の中でも研究の進んでいない異クマムシ綱海産分類群について、その頭部感覚器官の進化を解明すべく実施した。なるべく多くの分類群について、電子顕微鏡による感覚器官内部の超微細構造の観察を試み、その結果、感覚器官内部の構造について新たな知見を得ることができた。そして異クマムシ綱に共通するパターンや分類群によって異なる部分もある程度判明した。
系統分類学
海産クマムシ類における頭部感覚器官の進化の全貌解明とはならなかったものの、解像度の高い、頭部感覚器官内部の超微細構造に関する新たな知見が得られたことで、異クマムシ綱海産分類群の感覚受容に関する研究の形態学的情報を充実させることができ、また汎節足動物における脳と感覚器官の進化を考えるための基礎的な情報を増やすことができた。