本研究の結果,アガマ科トビトカゲ亜科のトカゲ類において,樹上性の種の繁殖様式の進化,すなわち卵生から胎生への進化は生息環境と行動に影響を受けて生じたことが明らかになった.高標高の山地にのみ生息する複数の種を含む同亜科のPelturagonia 属について 形態および遺伝的分析の結果,9 系統を確認し,うち 4 系統が未記載種と推定された.さらに,高標高に生息するP. cephalumについてドラフトゲノムを構築した.また,ヤモリ科のCnemaspis 属では11系統を確認し,うち4系統が未記載だと考えられた.さらに,本属では生息基質の違いが種分化に関与した可能性が示唆された.
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