摂食行動の制御には情動神経回路が関与していると考えられるが、その神経回路機構は未だ不明な点が多い。本研究では、情動中枢の出力核である扁桃体中心核に焦点を当て、扁桃体中心核を構成する3種類の主要な細胞群を対象に自由行動下のin vivoカルシウムイメージングによる神経活動計測を行った。摂食行動中、摂食行動の決定に関わる重要な要素である味覚の刺激時、また消化管関連ホルモン投与などによって、対象とした各細胞群での神経活動変化を解析し、摂食に関わる多様な情報が扁桃体中心核に集積しており、これまで考えられていた以上に複雑な処理機構によって摂食行動決定が行われていることを明らかにした。
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