研究課題
若手研究
難治性てんかんの治療には複数の抗てんかん薬が投与されるが、従来の方法では、薬物動態や細胞機能の定量的な評価が難しくその併用効果に関する知見は少ない。本研究では、我々が開発した、「針状ダイヤモンドセンサ」を使用した薬物モニターシステムを用いて、複数の抗てんかん薬を、in vivoで高感度かつ同時リアルタイムに定量する計測法を創出した。この手法は、多剤併用における薬物間相互作用を定量的に理解することに貢献することが期待される。
薬理学
てんかん症例の約3割は単一薬治療に抵抗性の難治性てんかんだとされる。これに対して多剤併用治療が標準的に実施されるが、効果的な組み合わせの予測は難しく、治療効果が少ないことや副作用の発現に苦しむ患者も多い。本研究で創出した、抗てんかん薬の新規計測法は、in vivoリアルタイムでの感度および分解能の高い薬物濃度計測を可能にする。これによって得られる知見は、従来法では難しい、複数薬の相互作用の定量的理解を進めることに貢献する。