新規パラミクソウイルス薬開発のため、広くウイルス複製に関わるとされている脂肪酸合成経路に着目し、同経路の阻害剤であるMK-8245の抗パラミクソウイルス活性を評価した。ムンプスウイルスに対し、他のウイルスに比して阻害活性は低いことが明らかになった。緑色蛍光蛋白質発現ムンプスウイルスを用いた、化合物スクリーニングを行ったところ、レチノイド受容体アゴニストであるCD437が高い抗ウイルス活性を示すことが明らかになった。またCD437は、従来考えられている経路ではない機序で抗ウイルス活性を示し、作用点としてウイルス粒子形成糖の後期過程を阻害している化合物であることが明らかになった。
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