本研究はスギ花粉舌下免疫療法(SLIT)の奏効性予測法の開発およびSLIT成立機序を明らかにすることを目的とした。 RS-ATL8細胞を利用したアレルギー試験法EXiLE法を用いて、SLIT前後の患者血清について解析したところ、スギ花粉特異的IgG4が上昇しIgE変動がない患者では、洗浄なしEXiLE法で治療後EC50は増加し、IgEが減少した患者では洗浄あり・なし共にEC50は増加した。IgEの変動とEXiLE法(EC50)の間には相関が認められず、EC50の増加は中和抗体等の増加の指標には不適であると考えられた。しかし、洗浄なしであればIgE値に関わらずEC50が増加する可能性が示唆された。
|