研究課題
若手研究
本研究では、生体内でのタクロリムスの赤血球移行におけるFK506 binding protein(FKBP)の役割を明らかにするため、FKBPとの相互作用に基づくタクロリムスの細胞内移行機序の解明を試みた。タクロリムスが赤血球に接触する前のFKBP12による捕捉は、タクロリムスの赤血球分布性を低下させることが示唆された。また、タクロリムスの細胞移行においては、細胞内のFKBP12分子の寄与が極めて大きいことが明らかとなった。
医療薬学
本研究において、生体内でのタクロリムスの赤血球移行におけるFKBPの役割を一部明らかにした。本成果は、これまで不明であったタクロリムスの赤血球移行機序において、FKBPが果たす役割とその寄与率の解明に迫るものと考える。本研究成果はタクロリムスの新たな体内動態制御理論の構築につながる極めて有益な知見である。