リポソームの構成脂質を、リン脂質であるDPPC、MSPC、PEG脂質を21.6 : 2.6:1 (mol 比)とし、薄膜法を用いてリポソームを作製した。 pH勾配を利用しドキソルビシンを封入すると同時に炭酸水素アンモニウム (ABC, 300 mM)もリポソーム内部に封入した。結果、約80%のドキソルビシン封入率を有するリポソームを得ることができた。本リポソームを42℃に加温したところドキソルビシンの放出が確認され、加温によってCO2の産生が示唆された。更に加温条件における本リポソームの殺細胞効果について検討したところ、ABCを含まないリポソームと比較して高い殺細胞効果を得ることができた。
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