肥大型心筋症 (HCM) は心筋細胞の異常な肥大を呈する疾患であり、遺伝子変異が原因とされているが、その作用機序は不明である。申請者はiPS細胞由来3D心筋組織を成熟化させることで適切なモデルを作製し、それにより作用機序を解明することを目的とし、ERRgamma agonistと伸張培養により3心筋組織を成熟化させた。さらに、その方法により、MYH7 R719QとMYBPC3 G115*変異を有する3D心筋組織でHCMの表現系が顕在化された。またRNA-seqによりHCMで亢進するシグナル伝達経路を複数同定し、そのうちの一つを阻害する化合物により細胞の肥大を抑制する子ができた。
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