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2021 年度 研究成果報告書

A群レンサ球菌の細胞外脱出に関するメカニズムと生物学的意義の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K16241
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49050:細菌学関連
研究機関京都大学

研究代表者

野澤 敦子  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60824159)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードTBC1D18 / RabGAP1L / RHOQ / Rab10 / ARL10 / SLO / Nga / A群レンサ球菌
研究成果の概要

咽頭炎や膿痂疹などの起因菌であるA群レンサ球菌(GAS)は細胞内に侵入後、膜輸送制御分子であるTBC1D18によってエンドサイトーシスとリサイクリングエンドソームを介したエキソサイトーシス(細胞外脱出)が制御される。本研究では、TBC1D18の相互作用分子として宿主タンパク質であるRab10,RHOQ,ARL10を同定し、これらの分子がそれぞれエンドサイトーシスやエキソサイトーシスに関与することを明らかにした。また、GASが分泌するストレプトリジンO(SLO)やNADグリコヒドラーゼ(Nga)は細胞内のカルシウム濃度を上昇させることでGASのエキソサイトーシスに関与することを明らかにした。

自由記述の分野

細菌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

A群レンサ球菌(GAS)はヒトの咽頭炎や化膿性皮膚感染症などの原因菌としてよくみられる一方で、軟部組織壊死や敗血症性ショックを伴う劇症型レンサ球菌感染症(STSS)が世界各国で報告され、近年、日本においても患者数は増加傾向にある。STSSは発病から病状の進行が急激で、致死率も約30%と高いことから、医学的重要性は極めて高い。今回の結果は、GASの「細胞外脱出」という新概念を介したGASの病態発症機序の解明に繋がり得る知見であり、学術的な観点だけでなく、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の治療法開発やワクチン開発に発展する臨床応用に向けた観点からも重要な知見である。

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公開日: 2023-01-30  

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