研究課題
若手研究
本研究により日本の医療施設でVIM型カルバペネマーゼ産生MDRPの分離率が上昇していることを明らかにし報告した。また特定の地域でプラスミド由来のVIM型MDRPが変異を繰り返し拡大していることを見い出した。VIM遺伝子をタンデムに保有するMDRPを同定し、その細菌学的特性を解析した結果、VIM-24タンデムリピートが1/2MICセフェピムに対する耐性を与えることを見出し報告した。新規カルバペネマーゼ としてVIM-76およびIMP-78を同定した。
細菌学
日本で分離されるMDRPのほとんどが染色体由来のIMP型産生菌である中、プラスミド由来のVIM型産生菌が拡大していることを発見したことにより、VIM遺伝子の水平伝播を危惧する必要があることを報告できた。また、特定の地域で繰り返されるVIM遺伝子の変異と第4世代セファロスポリン系抗菌薬cefepimeに対する耐性との関連性を示唆されたことから、感染症治療薬の選択に基礎的な知見を与えることができた。