研究課題
若手研究
C3HeB/FeJマウスに結核菌を感染させると乾酪壊死を伴う肉芽腫が形成されるが、この現象にはSp140遺伝子の発現低下が関与している。本研究では、結核菌感染ヒトマクロファージにおけるSP140遺伝子の機能を明らかにした。SP140遺伝子発現をノックダウンしたマクロファージは結核菌感染に対して抵抗性を示した。また、RNAシークエンシングの結果、I型およびII型インターフェロン応答遺伝子群の発現が減少していることが明らかになった。
感染免疫
結核において乾酪壊死を伴う肉芽腫(壊死性肉芽腫)は、抗結核薬の浸透性の低さなどの点からも結核制御における重要な要因であり、その形成機構を解明することが強く望まれている。本研究で明らかにした、SP110、SP140遺伝子ノックダウンマクロファージにおける遺伝子発現パターンの解析を進めることで、壊死性肉芽腫の形成機構を解明するための一助となる。