滑膜肉腫は染色体転座t(X; 18) (p11.2; q11.2)によって生じる悪性腫瘍である。染色体転座によって生じるSS18-SSXを線維芽細胞に発現させると、腫瘍化することから、この染色体転座が滑膜肉腫の発症に重要であることが示唆されている。本研究は滑膜肉腫における相同組換え修復不全およびPARP阻害剤高感受性の原因を解明することを目的とした。様々ながん細胞株にSS18-SSXを発現させた細胞および滑膜肉腫細胞株を用いた解析の結果、RIF1による複製ストレスの抑制が滑膜肉腫の生存に必要であることが示唆された。
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