舌がん代謝を解明するため、従来からの2D培養群(2D)、新規3D培養系を用いた3D培養群(3D)、異種移植群(xenograft)の3群で網羅的代謝解析を行った。その結果2Dと3Dでは舌がん代謝は大きく異なっていた。3Dの代謝物の多くはxenograftの代謝物と類似していた。3Dではミトコンドリア機能は障害されておらず、3Dとxenograftでは細胞増殖を促進するように代謝性変化が起きていた。一方、2Dでは生体とは異なる条件下で生き抜くため特殊な代謝が行われていることが示唆された。生体がん組織の形態と機能を模倣することができる3Dの代謝解析では、過去のがん代謝の理論に合った結果が得られた。
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