医療現場における乳がんの診断・治療には、乳がんにおける分子生物学的特徴を理解することはもちろんのこと、選択された手法に関して、そのリスクやベネフィットを含めた臨床腫瘍学に関しての豊富な知識と経験が必要とされる。しかし、現実の問題としてそれを的確に行うことができる専門家は世界各国で未だ不足している状況である。われわれは、人工知能などのデジタル技術を用いた革新的医療技術の臨床的信頼性を検証し、乳癌診療におけるリソース不足を解消するための新しい医療ネットワークの構築を目指している。このことは偏在化した地域医療や発展途上国における医療の均てん化につながると考えている。
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