原発性肺癌における切除検体のINSM1の蛋白発現は、肺腺癌では10%以下、肺扁平上皮癌では10%以下で陽性であり、SCLCでは90%以上 が陽性、LCNECでは60%以上が陽性、カルチノイドでは90%以上が陽性であり、神経内分泌腫瘍にINSM1が特異的に発現していることが示唆された。細胞株の実験においてINSM1は腺癌細胞株では免疫組織化学染色法・ウエスタンブロット法ともにほぼ全例陰性であったが小細胞肺癌株ではINSM1は免疫組織化学染色法・ウエスタンブロット法ともに80%程度で陽性であった。 本研究によりINSM1はSCLCの検出において高感度かつ特異的であり予後を推定できる可能性がある。
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