乳癌は日本女性の罹患数1位の癌種で、近年急激に増加しており、女性の9人に1人が罹患する。マンモグラフィ検診により乳癌死亡は減少するが、本邦では検診受診率が40%程度と低い。マンモグラフィは乳房圧迫に伴う痛みと放射線被曝のため受診率が低迷している。 本研究で開発するマイクロ波乳房イメージングシステムは、痛みや被曝がない低侵襲かつ安価な画像診断である。本研究では、診断精度向上に向けたアーチファクト除去について一定の成果が得られたが、臨床応用に向けて解決すべき課題が残っている。マイクロ波乳房イメージングシステムのさらなる改良により、乳癌検診率向上と乳癌死亡の減少につながることが期待される。
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