本研究では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因遺伝子であるFUSの、凝集体形成を阻害するRNA配列を探索した。その結果、20ntのRNA配列にm6A修飾というメチル化修飾を入れることで、その凝集体形成阻害効果が大幅に増強されることを見出した。m6A修飾RNAによる、FUSの凝集体形成の阻害効果は、さまざまな細胞株で確認しており、その普遍性が確認できた。またoff target効果を細胞増殖で検証したところ、導入したm6A修飾RNA自体には細胞毒性がないことも確認した。これらの結果より、FUSを原因とするALSの核酸医薬シードとして、非常に有効なRNA配列を同定することができた。
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