研究課題
若手研究
本研究は、鹿児島大学病院検査部で分離された臨床株を用いてMATR-VNTR解析を行った。多型解析は、15ヶ所のMATR-VNTR領域を対象としPCR増幅反応を行った (T. Inagaki et al. J Clin Microbiol. 2009)。分離された菌株は、材料種により同一クローンを示しており、臨床現場において感染ルートの同定に非常に有用であることが再確認できた。
感染症学
難治性慢性呼吸器疾患である肺 MAC (M. avium complex) 症は、世界中で患者数の増加傾向にある。本研究は、当院で2017年1月から同年5月の間に臨床検体より分離されたM. aviumを用いて、MATR-VNTR解析をおこった。解析の結果、同一クローンを示しており、感染ルートの知見のみならず病原性の高い株やポリクローナル感染の有無を評価できる。さらには治療開始の評価だけではなく、治療薬選択への応用が期待される。