近年、動脈硬化性疾患に罹患する患者は上昇傾向である。動脈硬化性疾患は採血で診断ができる脂質異常症や耐糖能障害の他に、日常での血圧の推移で診断される高血圧症がある。本邦では約4300万人が高血圧症に罹患していると言われているが、この中で適切にコントロールされているのは30%程度で、残りは自らが高血圧症であることを認識していなかったり、コントロール不良であると言われている。血清ミオシン重鎖11の値を測定することで虚血性心疾患などの致死的疾患になる前の段階で動脈硬化性疾患の存在を検知することが可能と予想される。また、適切に治療介入行うことで動脈硬化性疾患による死亡者数の減少につながると考える。
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