、高侵襲手術後に集中治療室(ICU)に入室した2071名を対象に血清尿酸値と術後せん妄に関する後ろ向き観察研究を行った。中枢神経疾患、脳神経外科術後、複数回の手術、緊急手術、末期腎不全などの患者を除外し、558名で統計学的解析を行なった。CAM-ICUをせん妄評価方法とした。CAM-ICU(+)の患者は78名(約14%)であった。T検定、Mann-Whitney U検定の単変量解析では年齢、重症度(ASA-PS,APACHEⅡスコア)、術中オピオイド総量などに有意差があったが、傾向スコア分析では、血清尿酸値が低いことが術後せん妄のリスクファクターとはならなかった。
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