本研究の結果から、コモンマーモセットにおいて親哺育と人工哺育では恐怖刺激に対する反応が異なること、新生児において親から隔離すると翌日には鳴き声が減少すること、juvenile個体で同様に親から隔離した2日後に再会させると遊び行動のような向社会性行動が増加し海馬台が活性化することなどが明らかとなった。以上の結果から、自身の社会的状況の認識に海馬台が関わっており、その状況認識が成長後まで影響を及ぼしている可能性が示唆された。 新生児においては隔離・再会を認識する脳部位の解明までは至れなかったが、今後の研究でjuvenileとの活性化部位の比較を行う予定である。
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