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2022 年度 研究成果報告書

社会的隔離および親との接触の認識に関わる脳領域の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K16633
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

倉地 卓将  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (10836662)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード親子関係 / 脳神経 / 行動 / 霊長類
研究成果の概要

本研究の結果から、コモンマーモセットにおいて親哺育と人工哺育では恐怖刺激に対する反応が異なること、新生児において親から隔離すると翌日には鳴き声が減少すること、juvenile個体で同様に親から隔離した2日後に再会させると遊び行動のような向社会性行動が増加し海馬台が活性化することなどが明らかとなった。以上の結果から、自身の社会的状況の認識に海馬台が関わっており、その状況認識が成長後まで影響を及ぼしている可能性が示唆された。
新生児においては隔離・再会を認識する脳部位の解明までは至れなかったが、今後の研究でjuvenileとの活性化部位の比較を行う予定である。

自由記述の分野

行動学

研究成果の学術的意義や社会的意義

虐待やネグレクトなどの不適切な養育が思春期以降の鬱や自殺、犯罪などのリスク増大につながることはよく知られている。人間以外の哺乳類でも幼少期の社会的隔離はストレス感受性の増大や探索行動の減少、恐怖反応の増大、社会行動の異常などを引き起こす。しかし、社会的隔離が子の脳でどのように感知され、どのように成長後の行動に影響するのかは分かっていなかった。本研究の成果から、その機構の一部を解明することができた。さらに研究が進むことで虐待やネグレクトによる負の影響を除去するためのより効果的なケアの開発に貢献できる可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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