覚醒剤依存症患者を対象としたアデノシン2A 受容体(A2AR)の選択的アンタゴニストのイストラデフィリンによる短期間の薬物的介入が、線条体におけるドパミンD2 受容体(D2R)の密度を変化させるかどうかを、陽電子断層撮像法(PET)による受容体イメージング手法を用いて評価した。7名の覚醒剤依存症の被験者が研究参加を完了しており、D2R密度を反映する受容体結合能を対応のあるt検定で介入前後比較をしたところ、線条体(尾状核+被殻+側坐核)におけるドパミンD2受容体結合能の平均は介入前が2.35±0.40、介入後が2.52±0.33で、t=-3.207, p=0.018と有意差を認めた。
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