研究成果の概要 |
統合失調症の大脳皮質において、パルブアルブミン陽性の抑制性ニューロンにおけるカリウムチャネルサブユニット遺伝子KCNS3の発現低下が、大脳皮質神経回路の活動性に影響を及ぼし神経活動依存性遺伝子EGR1, EGR2, BDNF, NPTX2, PVALBの低下を起こしている可能性を評価するために、Kcns3の発現を低下させた遺伝子改変マウスの大脳皮質にてこれらの遺伝子の発現を調べた。その結果、いずれの遺伝子においても有意な発現変化は認められなかった。統合失調症では、パルブアルブミン陽性細胞におけるKCNS3の発現低下は、大脳皮質神経回路の活動性変化の上流メカニズムでないことが示された。
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