研究課題
若手研究
被写体に検出器を近づける“近接ジオメトリ”を採用した四肢専用高解像度CT装置を臨床応用につなげる技術開発を行った.汎用型CTを利用した手法では,ヘリカルスキャンにより,撮像範囲を拡大した.一方で,今後の発展を考慮し,より現実的な手法として,独立型の四肢専用CTの開発およびその性能評価を行い,従来法よりも優れた性能を明らかにした.
放射線技術
高速かつ高解像度な四肢のCT画像を得るための工夫として,幾何学的配置の変更を利用した.最終的に開発した独立型の近接ジオメトリCTは,骨梁の微小構造を描出できる解像度を有し,かつ,6.5秒間で50 mmの範囲を検査できる.これにより,骨折の治癒過程や骨粗鬆症の進行による骨梁構造の変化を描出できる可能性がある.今後,開発システムが,四肢の画像診断に変革をもたらすことを期待したい.