研究課題/領域番号 |
20K16791
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
菊地 一史 九州大学, 医学研究院, 助教 (20529838)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | MRI / 小児脳腫瘍 / 拡散強調画像 / Arterial Spin Labeling / Stretched DWI / CEST / Amide Proton Transfer |
研究成果の概要 |
本研究では小児脳腫瘍患者において、MRIのmultiparametric解析を用いて、術前悪性度評価に寄与する因子を明らかにした。これにより、正確な画像診断を通じて生検の回避や最適な生検部位の決定、MRIシークエンスの優先順位や選択を支援することが期待される。腫瘍内部の均一性を示すα値と腫瘍血流量を示すCBFが、良悪性の鑑別に最も有用な因子であることが判明した。特に鎮静が必要な小児患者においては、これらのパラメータを優先して撮像することが重要である。本研究の結果により、正確な脳腫瘍の診断、造影剤の使用省略による注射およびアレルギー反応の回避、鎮静に伴う副作用の回避、医療費の抑制が期待される。
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自由記述の分野 |
神経放射線医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、小児脳腫瘍の術前診断において、MRIのmultiparametric解析が悪性度評価に有効であることを明らかにした点にある。特に、腫瘍内部の均一性を示すα値と腫瘍血流量を示すCBFが良悪性の鑑別に寄与することを示したことは、臨床現場における診断精度の向上が期待される。これにより、生検の回避や部位の適正化が行われ、患者の負担を軽減できる可能性がある。 社会的意義は、MRIシークエンスの選択と優先順位の最適化により、鎮静や造影剤使用のリスクを低減し、医療費の抑制が期待される。また、正確な診断によって治療計画が適切に立てられ、治療効果の向上や予後の改善に繋がることが期待される。
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