微小変化型ネフローゼ症候群では、腎ポドサイト(Pd)の足突起構造は可逆的に形態変化する。本研究では、Pd特異的転写因子WT1にEGFP-mCherryを発現するマウスで薬剤誘導したPd障害とその回復過程の遺伝子解析により形態制御機構解明を目指したが、コロナ禍に直面しマウス繁殖・実験が遅れ、漸く繁殖に成功した2022年度の途中で代表者が研究機関から異動、未達に終わった。 一方、巣状分節性硬化症で期腎不全の患者でWT1のZinc finger domainの変異を発見した。腎切片染色でWT1とPd蛋白発現が低下し、変異WT1を培養細胞に強制発現すると下流遺伝子発現は低下した。病態の一端が判明した。
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