小児のネフローゼ症候群の多くはステロイド投与により寛解が得られるステロイド感受性ネフローゼ症候群(SSNS)である。小児SSNSには免疫に関係するHLA class IIや腎糸球体のネフリンをコードするNPHS1が関係していることが明らかになっている。HLA class IIは急性炎症などの免疫学的な刺激の存在下では異所性発現することが知られている。本研究では小児SSNS発症にこのHLA class IIの異所性発現が関わっている可能性に着目し、ネフリンを抗原として提示をしやすいHLAclassIIの同定を行った。また、ネフリン/HLA classIIの複合体に反応する自己抗体の探索も行った。
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