本研究は、低フォスファターゼ症(HPP)における新規治療戦略の確立を目指し、その原因である組織非特異的アルカリフォスファターゼ(TNALP)の生物学的機能をより詳細に理解することを目的とした。そのために未だ知られていない細胞内でのTNALPの機能解明を試みた。その結果、これまで研究されてきた細胞膜表面だけでなく、ミトコンドリアにも局在していることが明らかとなった。そこでミトコンドリア機能におけるTNALPの役割を調べるため、TNALPを欠損させたヒト骨肉腫細胞株を作製し、ミトコンドリアの呼吸機能の解析を行ったが、顕著な差違は認められなかった。
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