N型糖鎖合成阻害薬はMETのプロセシングと細胞表面への輸送を抑制した。METのN型糖鎖の11か所のうち5か所は糖鎖付加率が100%であり、いずれも複雑型糖鎖でありコアフコースやシアル酸が付加する傾向にあった。MET糖鎖欠損はMETのプロセシングを抑制し、METのSEMAドメインの糖鎖はシグナルを正に制御し、SEMAドメイン以外の糖鎖はシグナルを負に制御した。全ての糖鎖を欠損させるとHGF依存の細胞増殖は抑制され、また細胞表面のMET発現は完全には消失しないものの著明に減少したが、in vitro ではリガンドとの結合親和性に影響を与えなかった。
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