我々は腎不全時のエリスロポエチン低反応性にNO合成阻害物質であるADMAが関与することを明らかにしてきた。本研究では急性腎障害時の貧血や腎障害にもADMAによるエリスロポエチン低反応性が関与すると仮説をたて、急性腎障害のマーカーおよびエリスロポエチン低反応性を介した治療法の開発を目指した。結果、急性腎障害時は貧血と腎機能障害が相関し、ADMAの構造異性体であるSDMAが初期の腎不全予測の有用なマーカーになることを明らかにし、ADMA/SDMAのELISA用抗体を作成した。さらにADMAを抑制する化合物を探索するため2種類のHTSを構築し既知化合物1,234種類から9種類の化合物を見出した。
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