急性腎障害(AKI)発症後に腎機能が回復しても、その後に慢性腎臓病(CKD)に移行するリスクが高いことから、AKIの予防・治療は非常に重要である。また、連続した2回目のAKIは1回目より腎障害が軽減されるというプレコンディショニング効果の存在も古くから指摘されているが、その分子基盤は不明であった。本研究ではAKIおよびそのプレコンディショニング効果とDNA損傷修復との関連について、尿細管細胞におけるDNA修復因子KAT5を中心に解析を行ない、KAT5がClチャネルKCC3発現調節を介してAKIのプレコンディショニング効果に関与する可能性を見出した。
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